株の長期保有にNISA・貸株を活用する(特にインサイダー向け)

おカネのはなし

ご無沙汰しております。たこぱぱです。
今回はタイトルの通り、株の長期保有を考えてみたいと思います。

はじめに・株式の長期保有株について

私のような会社勤めの方は、デイトレーダーのように刻々と変動する株価の動きを見るなんて事はできません。
また、配当や株主優待を目的に株を保有している場合、株価が多少上下しても売却する訳にはいきません。
さらには、持株会などで自社の株式を保有している場合は、インサイダー取引とみなされる可能性があるので、簡単に売買することはできません。
こうした長期保有の株式をもう少し有効に運用することができないか考えてみようと思います。

NISA

実際に使っている人も多いと思いますが、長期保有にはNISAも適しています。
NISAとは、2014年1月にスタートした税制優遇制度です。毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
売買しないなら譲渡益も発生しませんので、長期保有には向かないと思うかもしれませんが、配当も非課税となりますので、満額の配当を受け取ることができます。
むしろ、120万円は投資枠ですので、仮に10万円の投資でも12回買い入れをしてしまうとNISAの枠を超えてしまいます。個人的には短期売買よりも長期保有に適した制度と考えています。

〔金融庁〕NISAとは?
 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/index.html

<2024.2.18追記>
NISAも2024年に入ってグレードアップしています。

貸株

保有する株式を証券会社に貸し出し、株式評価額の数パーセントを利息として受け取る仕組みです。
ちなみに、証券会社は投資家から借り入れた株券等を他の投資家等に貸し出すなどの運用を行うそうです。インサイダー取引の対象外ですので、会社員が持株会などを通じて取得した株式にも適した運用方法です。

お客様が事前登録を行う事、事前登録に基づいて株式等が野村證券によって借入れ・変換されること、野村證券が借入れた株式等を売却・転貸等することは、いずれもお客様による株式等の売買等には該当せず、お客様にとってインサイダー取引規制の対象となることはありません。

野村證券:事前登録型株式等貸借取引に関する留意事項


貸株には1点注意が必要です。
貸株で得た金利は通常の配当や売却益とは異なり、雑所得として扱われます。
配当を配当相当額として受け取ったり、株主優待を受け取れなくなったり、証券会社によって扱いが微妙に異なるようです。特定口座で損失と相殺しようと思っていたら配当としての受取が無くなっていたといったことにならないよう、手続きの際には証券会社の注意事項をご確認ください。

(番外編)株式担保ローン

野村証券に保有する株式の場合、株式を担保として野村信託銀行でローンを組むことができます(評価額の50%が上限)。
金利も1.5%と低く設定されていて(2021年10月17日現在)、銘柄によっては配当で金利を支払えてしまいます。本当は長期保有していたい株式を、住宅購入や自動車購入・子供の学費のような一時的な資金のニーズのために手放すという選択肢を回避できます。
また、年齢制限も厳しくなく、インサイダー取引にも該当しませんので、例えば税制非適格ストックオプションの行使や譲渡制限付株式の制限解除に伴う源泉所得税の支払いにあてることもできます。

最後に

株式は長期保有するだけでも、配当や株価の形で資産が増えていきます(減ることもあります)が、もう一工夫することで、もう有効な運用ができます。
長い人生、多少なり気持ちにゆとりが生まれる運用できそうです。

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